事業紹介、アクセス、代表あいさつなどのご紹介。
Hansa Sailing Japanは、Sailing for Everyoneの普及活動と、ハンザの輸入販売の二つの事業を同時並行的に進めていきます。
・Sailing for Everyoneの普及活動
①全国各地でのハンザの体験試乗会などのイベントの推奨と企画・運営の協力
②全国各地でのハンザイベントへのハンザ艇の貸与
③国内外のハンザクラス大会における選手団への協力
④ウェブサイトやフェイスブックによる国内外のハンザイベントの紹介
⑤国内外の関連諸団体との交流促進
・ハンザの輸入販売
①日本国内におけるハンザ艇ならびに部品の受注・引渡し業務
②日本国内におけるハンザ艇ならびに部品のメンテナンス対応
③ボートラックの製造販売
一般社団法人ハンザ・セイリング・ジャパン
〒516-0001
三重県伊勢市大湊町1125-10
Email: info@hansajapan.com
TEL 090-2615-9766
私は、一般社団法人ハンザ・セイリング・ジャパン(以下「Hansa Sailing Japan」)代表の強力修(ごうりき おさむ)と申します。
本業は、現在、株式会社ゴーリキという社名の物流保管機器のメーカーですが、前身は大正7年(1918年)創業の造船所です。私は三代目社長を務め、現職は取締役会長をしています。
Hansa Sailing Japanは、今から約20年前に西井伸嘉氏が日本で設立されたNPO法人セイラビリティ ジャパンを継承した会社です。西井氏は、オーストラリアのハンザの設計者でもあり、セイリング・フォー・エブリワン*の提唱者でもあるChris Michel(クリス
ミッチェル)氏のスローガンを日本に広めた先駆者です。これまでに国内で50団体に300艇を販売し、日本でのハンザ艇の普及に多大なる貢献をされてきました。
現在ハンザ艇は世界で3,300艇販売されており、 特にハンザ303はパラリンピックの競技艇にも指定されるなどして近年目覚ましい拡がりをみせています。
週末に仲間や家族で楽しむコミュニティ・セーリングは、数々の効果を生み出します。レースで競い合うことは、戦略や訓練を必要とし、また予想外の決断を強いられることが多いため、レースを通して身体的、精神的な成長を促進します。ハンザセーリングによるリクリエーション、トレーニング、レース、リハビリなどを通して、小さな子供や障がいがある人たちの成長、健康、福祉を促進することが可能となります。
*セイリング・フォー・エブリワン(Sailing for Everyone):年齢や障がいの有無に関係なく、誰もが楽しめるインクルーシブなヨットセーリング
強力修(三重県伊勢市大湊にて)
私がハンザと出会ったのは2002年の夏でした。
ALSの病気で車イスに乗っていた青年と伊勢の工業高校でヨット部の顧問をされていた先生(現ハンザ・セイリング・ジャパン テクニカルマネージャー)が、私の会社に来られました。
そして先生は、この青年にヨットの乗り方を教えて一人で自由に大海原を駆け巡らせてあげたいとの思いで、是非協力して欲しいとのことでした。
私は学生時代に少しディンギーに乗った経験があったので、即座に車イスの青年にはとても難しく、また危険であり、そんな暴挙には協力できないと判断しました。
しかし、それから暫くして先生と青年が大阪北港ヨットハーバーでセーラビリティ大阪の活動を見学し、セイラビリティ(Sailability)という活動の報告を受けました。その写真には、障害のある人たちだけでなく、小さな子供から老人までもが一緒に楽しんでいる様子が写っており、自分の認識不足を知らされるとともに、新しい形のヨットセーリングの可能性を見た思いでした。
まずはその年の12月にセーラビリティ伊勢という団体を、セーラビリティ大阪のご協力をいただき、二人の車イス青年を含めた数人で立ち上げました。
最初のヨットは無償で払い下げてもらったOP(オプティミスト)という木製の子供向け小型ヨットを先生自らが改造をしてくれました。
その後、当時はアクセスディンギーと呼ばれていた2.3m艇を1艇購入して活動を進めました。
続けて津ヨットハーバー、マリーナ河芸でもセーラビリティ団体が立ち上がり、三重県は今ではセイラビリティ活動の一大拠点へと成長しました。
私は造船会社の子供として育ちましたが、特に小さい時からにヨットに親しんできたわけでもなく、大学時代に体裁の良い船遊び感覚で小型のディンギーに乗っていたに過ぎませんでした。しかし、52歳の2002年に出会ったハンザは、私の生き方までも変えてしまうほどのインパクトがありました。
誰もが持っているヨットについてのイメージは、先ずは危険である、そしてお金がかかるということです。しかし、私たちが始めたセイラビリティ活動で使用するハンザ艇は、開発者であるオーストラリア人のクリス・ミッチェル氏の卓越した設計思想により、一見相反するファクターと思われる安定性と操作の容易性を見事に両立させていました。
そして、セイラビリティを団体活動とすることで、艇をみんなの共有物として購入費の分散化が図れ、また活動の性質上、教育、福祉、地域活性化のための助成金制度があることも、各人の経済的な負担の軽減につながっています。
それにも増して私が受けたインパクトの一番の要素は、クリス・ミッチェル氏の哲学ともいえるSailing for Everyone(S4E)の精神です。1秒を争う熾烈なハンザレースにおいても、障がい者と健常者を分けずに同じシチュエイションで真剣勝負するスポーツは、他に類を見ない喜びと満足をもたらすものと思っています。私はこれが真のバリアフリーであり、インクルージョンの極みであると考えています。
今では一般の人でも各地のセイラビリティ団体の体験試乗会に、無料もしくは低価格で参加できるようになっているので、老若男女、障がいの有無に関係なく、誰でも気軽に楽しいセーリングを体験することができます。
私はこのS4Eの精神のもとに、一人でも多くの人に喜びと満足を感じてもらえるように、S4Eの普及活動とその原資を生み出すハンザの拡販で残る人生を全うしたいと考えています。